景気の物差し!?「株」
【株とは何か?】
株とは正式には「株式」と言い、株式会社が資金を集めるために発行する証明書のことです。
会社が「何か事業を始めたい」と思ったら、大きな資金が必要になります。
そこで株式会社は、事業を始めるための資金を投資家たちから募ります。会社はお金を出してくれた投資家たちに、「株式」という証明書を渡します。
株を買うことで、会社が事業を行うための資金を提供。資金提供者は「株主」と呼ばれ、会社経営に携わるオーナーの1人となるのです。
【株主になると得られる権!株主優待や配当金の受取など】
株主は株を買って出資したら次の権利を得ることができます。
《株主の権利》
・株主総会に参加できる権利
・配当金を受け取る権利
・株を売る事ができる権利
・株主優待をもらう権利
『株主総会に参加する権利』
株主には、会社の経営に参加する権利があります。
実際の企業経営は経営陣の仕事ですが、株主になれば株主総会※での議決権を得て、会社の意思決定に参加できるのです。
《株主総会とは》
会社の基本的な方針や、経営に関わる重要な事項を決定する最高機関のこと。
議決権の大きさは保有している株数の多さに応じて決まり、保有株数が多いほど議決権も大きくなります。
『会社が利益を出せば株主が配当金をもらう』
株主になれば、「配当金」をもらう権利があります。
「配当金」は、株取引で儲けるためのポイント。
会社が利益を出したときに、その一部を株主に還元してくれます。会社が配当を実施している間は、継続して配当金を受け取ることができます。
『株主になれば株の売却益(キャピタルゲイン)で利益が得られる』
株主は、持っている株を売却する権利もあります。
自分が買った価格よりも高い価格で他の人に売れば、儲けが出ます。これを「キャピタルゲイン(売却益)を得る」といい、株で儲けるもっとも一般的な方法です。
多くの投資がこの「キャピタルゲイン」を目的に、株の売買をしています。「株を安く買って、高い値段で売ること」が、株で儲ける基本的な方法です。
『株を買って株主優待を入手』
株主優待制度のある会社の株主になれば、株主優待を得る権利があります。
株主優待として「自社製品」や「自社商品割引券」など、会社によって提供される商品やサービスはさまざまです。
【『証券取引所』の役割】
株は発行している企業から直接買えるわけではありません。
証券取引所を通じて、他の投資家が売りに出している株を購入するのが一般的です。
売却する時も同様で、証券取引所で株を売ります。しかし証券取引所に直接出入りするわけではありません。証券会社に仲介してもらって、株式の売買に参加するのです。
・証券取引所は「株式取引」の中心場所
・証券取引所で株を取引するには「証券会社」を仲介
・証券取引所で売買できるのは「上場企業の株」のみ
『証券会社を通じて株式取引をする場所』
株は「証券取引所」で売買されています。
日本で株の売買ができる証券取引所は、東京、名古屋、福岡、札幌の4箇所。
上場した企業の株が証券取引所に多く集まると、その株で取引したい世界中の投資家も集まります。
証券取引所に多くの株と人が集まることで、適正価格で活発な株取引ができています。
『株を買うときは、証券取引所会員の証券会社に仲介してもらう』
株を買うには、証券取引所の会員である「証券会社」の仲介が必要です。
証券会社は、株を買いたい人・売りたい人から注文を受け、証券取引所に伝えます。証券取引所に伝えられた「売りたい」注文に対して、「買いたい」注文があれば、売買が成立する仕組みです。
また証券会社によって、どの証券取引所の株を扱えるかが違います。
証券取引所4カ所すべての株を扱える証券会社もあれば、1カ所~2カ所の証券取引所しか仲介をしていない証券会社も。
『証券取引所で売買できるのは『上場企業』の株のみ』
証券取引所では、全ての株が買えるわけではありません。
各証券取引所に上場している企業の株だけが買えるのです。